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平成23年年頭ご挨拶

社団法人 全日本トラック協会 会長 中西栄一郎

社団法人 全日本トラック協会 会長 
中西 英一郎


 全国の会員事業者の皆様はじめ関係各位には、平素から格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます。平成23年の新春を迎え、謹んで新年のご挨拶を申し上げます。
 さて、昨年のわが国の経済は、前半においては世界経済の回復を受けて景気が持ち直す場面も見られましたが、後半は円高や海外経済の減速の影響に加え、エコカー補助金や家電エコポイントなどの期限切れで消費需要が落ち込み、年末にかけて景気の停滞感が強まりました。新年は補正予算による緊急総合経済対策の効果や、拡大が続くアジア諸国の経済や米欧の景気回復などを追い風として、我が国経済の自立的な回復軌道への転換を期待したいところです。
 このような内外の経済情勢とともに、国内の輸送需要も刻々と変化しています。特に、昨夏は猛暑による飲料や家電製品の需要が伸び、輸送需要も一時的に増加しましたが、秋口から荷動きが再び鈍化傾向を辿り、全般に厳しい年越しとなりました。
 このような中、トラック運送業界ではさまざまな課題が引き続き山積しておりますが、とりわけ自動車関係諸税の簡素化、軽減及び運輸事業振興助成交付金の継続と法制度化については、昨年も中央と地方が一丸となり、また新たに民主党トラック議員連盟の諸先生の格別のご理解、ご支援もいただきながら、11月下旬の「民主党マニフェスト実現要請行動」を含めて、関係方面に積極的に要望活動を展開しました。年末には23年度の税制大綱が閣議決定されましたが、深刻な税収不足の中で、軽油引取税に係る旧暫定税率に相当する当分の間税率は、残念ながら再び延長されることになりましたが、軽油引取税と一体の措置である交付金については、あらためて継続されることとなりました。また、昨年の事業仕分けで制度の建て付けが問題とされたこと、地方自治体による交付金の一方的減額措置が相次ぐことから、交付基準額の確実な交付を確保するための法整備等の方針も大綱に盛り込まれました。
一方、高速道路料金につきましては、国土交通省が昨年4月に打ち出した上限料金制の導入等による新たな料金割引制度は、多くのトラック事業者にとって実質的に値上げとなるため、トラック議連の全面的なご支援もいただきながら、業界を挙げて強力に反対運動を展開いたしました。この結果、改定案は凍結されたのち、昨年末に新たな料金案が示され、トラックについては少なくとも現行の時間帯割引や大口多頻度割引が継続されることが確実な見通しとなりました。
 また昨年3月、国土交通省は、業界が重要な懸案として要望してきた規制緩和の検証を含め、「トラック産業の将来ビジョン」を策定するための検討委員会を設置し、作業を開始しましたが、7月にとりまとめられた「中間整理」では、これまでの規制緩和後の厳しい業界の現状が指摘され、中型免許制度についても、円滑な人材確保の観点から今後議論を深めていくべきとされ、さらに、不適正事業者への対応では、社会保険未加入者の問題など「正直者が損をしない」体制の整備に向け、関係行政機関との連携を強化することも指摘されています。本年は検討会のもとに設置されたワーキンググループにおいて、適正運賃の収受に向けた取り組みとともに、新規参入に係る最低車両台数のあり方について、今夏を目途とする最終とりまとめに向けて、具体的な議論が進むものと期待されます。   

 こうしたなか、業界としての新年の最大の関心事は、何と言っても国民生活を第一にすえた政治の安定と経済、景気の本格回復であり、国際的な政治、経済動向にも適切に対応した、国の聡明で力強い政策運営を強く期待したいところであります。同時に、こうした厳しい状況の中にあっても、安全、環境、法令順守、労働力確保など、将来にわたるトラック運送事業の発展を目指して我々自らが着実に取り組まなければならない課題は、引き続き山積しております。全日本トラック協会としましては、今後とも業界の叡智と力を結集して、諸課題に全力で取り組んでいく所存でございますので、関係各位の一層のご支援、ご指導、ご鞭撻を賜りますようお願いいたしますとともに、本年の皆々様のご健康、ご多幸を心よりお祈りして新年のご挨拶といたします。

 



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