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平成27年星野良三全ト協会長年頭所感

社団法人 全日本トラック協会 会長 中西栄一郎

公益社団法人 全日本トラック協会

会長  星野 良三


 

 全国の会員事業者の皆様をはじめ、関係各位には、平素から格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます。平成27年の新春を迎えるにあたり、謹んで年頭のご挨拶を申し上げます。

 

 さて、昨年の日本経済はアベノミクスと円安傾向に支えられ、一部大手企業を中心に好景気が伝えられました。しかしながら、我々トラック運送業界の経営を取り巻く環境は、4月の消費増税に向けた駆け込み需要で1〜3月期は荷動きも活発となりましたが、4月以降は反動により貨物量が減少するなど依然厳しく、重い自動車関係諸税、安全対策・環境保全へのコスト負担の増大、運賃の低迷、世界一高い高速道路料金などが直撃しています。
 特に、軽油価格については、現在は下落傾向にあるものの、昨年は急激な高騰と高止まりにより、トラック運送事業者の経営は、まさに危機的状況の下に推移し、事業存廃の岐路に立たされました。

 

 このようなことから、昨年は、全国の会員事業者の悲痛な声を受け、「燃料価格の高騰に苦しむトラック運送業界に係る署名活動」を展開しました。全国の会員事業者、一般の方々および関係団体の皆様の多大なご尽力により、目標の倍を超える207万人の署名が集まりました。この声を基に、11月13日に「地域社会と国民生活を守るため 平成26年度トラック業界の要望を実現する会」を開催し、200名を超える自由民主党トラック輸送振興議員連盟および公明党トラック問題議員懇話会所属の国会議員に、トラック運送業界の窮状と要望の実現を訴えました。議員からは国民生活や産業活動を支えるトラック運送事業者への力強い支援の声が相次ぎ、自民党トラック議連と公明党トラック問題議員懇話会の連名により「軽油引取税の旧暫定税率の廃止等税負担の軽減」、「高速道路料金における大口・多頻度割引の継続」が決議されました。
 高速道路料金の大口・多頻度割引につきましては、平成25年度補正予算で500億円が措置され、本年3月まで割引率が最大50%まで拡大されておりますが、トラック運送業界の負担を軽減するとともに、ドライバー不足の現状において安定的な輸送を確保するため、自民党ITS推進・道路調査会において、平成28年3月まで大口・多頻度割引を継続することを決議していただきました。
 その後、衆議院の解散、総選挙を経て、年末に閣議決定された経済対策には、「中小トラック事業者の燃料費対策」、「高速道路料金割引」などが盛り込まれ、トラック運送業界の要望活動が実を結びましたことは、ひとえに決議を採択された先生方、また、熱心に陳情活動などにご尽力いただきました皆様のおかげと心より厚く御礼申し上げます。

 

 さて、平成2年の物流二法施行時の事業者数は約4万者でありましたが、その後は一貫して増加し続け、最近は横ばい状態にあります。現在では約6万3千者となり、依然として熾烈な競争状態が続いております。このような厳しい経営環境下にあってもトラック運送業界は、法令を遵守し、安全対策の徹底や環境保全に努め、物流の基幹産業として、安心・安全で良質な輸送サービスを提供する社会的使命を果たしながら、より一層「社会との共生」を図っていかなければなりません。
 昨年は、上半期に事業用トラックの交通死亡事故が大幅に増加し、これを受けて下半期には、「事業用トラックの緊急特別安全対策」(キャンペーン)を実施、業界が一丸となって事故防止対策に取り組んだ結果、11月以降減少に転じるなど、事故防止の成果を上げることができました。また、「安全性優良事業所」(Gマーク)認定制度では、制度開始から12年目にして、認定事業所数が初めて2万事業所を超えるなど、着実に業界全体の安全性の向上が図られていると感じています。一方、消費者保護対策に関しても、より安全・安心な引越サービスを提供するため、下見・見積り・作業など引越のルールを「あたりまえを、きちんと。」実践する事業者を優良事業者として認定する「引越事業者優良認定制度」をスタートし、初年度では301事業者(1739事業所)が認定を受けました。
 このように、安全・安心で良質な輸送サービスを提供し続けるために、今後も全日本トラック協会と都道府県トラック協会の連携を強化し、全会員事業者が一丸となって適正運賃の収受に努めるとともに、過重な負担となっている自動車関係諸税の簡素化・軽減、高速道路や有料道路の通行料金のさらなる引き下げ、安全・環境対策への適切な対応など、トラック運送業界が一丸となって山積する諸課題に懸命に取り組んでいかなければならないと思います。

 

 このため、平成27年度は、最重点施策として「参入基準の厳格化等規制緩和の見直しの促進」、「原価管理に基づく適正運賃収受の推進」、「軽油高騰対策の推進並びに燃料サーチャージの導入・価格転嫁の促進」、「交通及び労災事故の防止の推進」、「高速道路通行料金の引き下げ及び割引制度の充実」、「労働力確保のための労働環境の改善及び整備」を掲げ、果敢に取り組んでいく所存であります。
 特に、労働力確保のための労働環境の改善と整備については、女性運転者「トラガール」の活躍を支援する各種施策に取り組んでいくとともに、若年者および高齢者の活躍支援にも力を入れていきます。同時に人材の育成、教育、能力開発のための諸対策を講じてまいります。
また、貨物自動車運送適正化事業の効果的な推進と輸送秩序の確立、荷主との適正取引の推進などにも取り組みます。
さらに、一層効率的な組織運営を目指すと同時に、諸課題解決と業界要望実現のため、文字通り、会員事業者の視点に立った事務局体制の強化にも努めてまいります。

 

 私は就任以来、都道府県トラック協会の皆様の声を充分に拝聴し、燃料高騰対策をはじめとする諸課題に取り組んでまいりました。本年も業界の英知を結集し、トラック運送業界の抱える諸問題解決に向けて奮励努力してまいりますので、関係各位の尚一層のご理解とご協力を賜りますよう、切にお願い申し上げます。
 本年も、会員事業者皆様方の社業のますますのご発展と、ご健勝並びにご多幸を心より祈念し、新年にあたり私の挨拶といたします。

 

 

平成27年元旦

 



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