「荷主構内における荷役作業時の労働災害防止特別対策の実施」について
近年の労働災害は産業全体として減少傾向にありますが、トラック運送業界における労働災害の発生率は高止まりの状況にあります。特に、休業4日以上の死傷災害発生状況は全産業の1割強を占め、そのうち7割が荷役作業時に発生しております。また、その荷役作業時の労働災害の多くは、荷主、配送先、元請事業者等の事業場構内で発生しており、さらにこれらの事故の中には、運転手が荷主施設において運送契約に基づかない付帯作業を要求されているケースも目立ちます。
こうした荷役作業に伴う労働災害は、荷主の皆様が提供する作業環境に影響されることが多いことから、個々のトラック運送事業者による安全衛生対策だけでは限界があります。このため、トラック運送事業の労働災害防止対策においては、荷主の皆様にも積極的に関与していただき、関係者、関係団体及び行政が一体となって荷役作業時の労災防止対策を推進していく必要があります。
一方、厚生労働省もこのような現状を踏まえ、平成23年6月に荷主企業に対して協力要請を行い、今年度も全国各地で荷主向けにセミナーを開催するなど、荷主向けの指導、広報に取り組んでいます。
こうした状況を受け、全日本トラック協会といたしましても、荷役作業中の労働災害防止について、改めて荷主の皆様にご協力をお願いするとともに、下記のとおり特別対策を展開してまいります。
1.ニュースリリース 『平成25年1月から「労災防止特別対策」荷主団体等へ安全対策徹底に協力求める』
- 2.荷主業界への協力要請
3.都道府県トラック協会会員事業者を通じた、取引先へのリーフレット配布
- 5.荷主業界への協力要請
- ①ホームページでの広報、およびリーフレット配布
- ②全ト協提供番組「ドライバーズリクエスト」(TBS ラジオ)特別番組放送
- ③機関紙「広報とらっく」への関連記事掲載
※参考
陸上貨物運送事業の荷役作業における労働災害防止対策の推進について
(都道府県労働局長宛 厚生労働省労働基準局長 基発0602第13号 平成23年6月2日)
陸上貨物運送事業の荷役作業における労働災害防止対策の推進について(協力要請)
(全日本トラック協会会長宛 厚生労働省労働基準局長 基発0803第1号 平成24年8月3日)
労働災害減少に向けた緊急要請について
(全日本トラック協会会長宛 厚生労働省労働基準局安全衛生部長 基安発0928第1号 平成24年9月28日)