平成12年度税制改正に関する要望と結果
平成12年4月
(社)全日本トラック協会
要望事項 | 結 果 | |
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1. | 自動車関係諸税を軽減されたい。
〔理由〕 |
現行の自動車関係諸税は、国と地方における道路整備財源の確保、自動車の使用に伴う社会的コストの負担のあり方等々様々な観点から設けられているものであり、営業用自動車については、その公共性、輸送効率等を勘案し既に、いわゆる営自格差として軽減税率が講じられているとされ、軽減は見送られた。 |
2. | 大型車両の購入に係る税制優遇措置を拡充されたい。
〔理由〕 |
大企業への範囲拡大については見送られたが、中小企業投資促進税制は1年間延長された。(平成13年5月31日まで)
<中小企業投資促進税制の概要> |
3. | 自動車重量税の還付措置を講じられたい。
〔理由〕 |
自動車重量税は、権利創設税という性格上、車検の有効期間中に廃車しても還付すべきものではないとされ、見送られた。 |
4. | トラック用冷蔵冷凍装置の燃料に係る軽油引取税を課税免除の対象とされたい。
〔理由〕 |
見送られた。 |
5. | フォークリフトの燃料に係る軽油引取税を課税免除の対象とされたい。
〔理由〕 |
見送られた。 |
要望事項 | 結 果 | |||||||
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1. | 特定情報通信機器の購入に係る即時償却制度(パソコン税制)を延長されたい。
〔理由〕 |
適用期間が1年間延長された。(平成13年3月31日まで) <パソコン税制の概要> ・法人税:取得価格100万円未満の特定の情報通信機器を取得した場合に、取得価格の全額を損金算入可(現行どおり) |
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2. | 農村地域工業等導入促進地区の特例措置を延長されたい。
〔理由〕 |
特例措置が縮減され、適用期間が2年間延長された。(平成14年12月31日までに実施計画が定められたもの)
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3. | 特定資産の買換えに係る特例措置を延長されたい。
〔理由〕 |
当該特例措置の適用期限は、平成12年12月31日であるため、平成13年度税制改正において検討されることとなった。 |
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4. | 特定集積地区における輸入関連事業用資産(FAZ施設)に係る特例措置を延長されたい。
〔理由〕 |
特例措置が縮減され、適用期間が2年間延長された。(平成14年3月31日まで)
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5. | 物流施設及び研修施設に係る固定資産税を軽減されたい。
〔理由〕 |
見送られた。 | ||||||
6. | 事業基盤強化設備EDIシステムに係る特例措置を創設されたい。
〔理由〕 |
見送られた。 | ||||||
7. | 中心市街地活性化法に基づき整備される地域共同物流施設に係る特例措置を延長されたい。
〔理由〕 |
適用期限が2年延長された。
(平成14年3月31日まで) ・法人税:特別償却8%(現行どおり) |
要望事項 | 結 果 | ||||||||||
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1. | 低公害車を購入した場合の特例措置の延長及び軽減税率を拡大されたい。
〔理由〕 |
①ハイブリッド車に係る自動車取得税の特例措置が1年間延長された。(平成13年3月31日まで)
・対象に平成13年規制適合車(ガソリン中量車、重量車)が追加された。 ・自動車取得税:H12.4.1~H13.3.31までの取得1.2%軽減 ③最新排出ガス規制適合車を早期に取得した場合の自動車取得税の特例措置が拡充された。 ・対象に平成13年規制適合車(ガソリン中量車、重量車)が追加された。
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2. | エネルギー需給構造改革推進設備等を購入した場合の特例措置を延長されたい。
〔理由〕 |
適用期間が2年間延長された。(平成14年3月31日まで) ・法人税:特別償却30%又は税額控除7%(現行どおり) |
要望事項 | 結 果 | |||||||
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1. | 法人事業税について外形標準課税の導入は反対である。
〔理由〕 |
導入を阻止できた。 自民党税制改正大綱において、法人事業税の改革に関する基本的考え方が、以下のとおり示された。 「今後、中小法人の負担に十分配慮しつつ、①具体的な外形基準の仕組み、②外形基準と所得基準との併用、③急激な税負担の変動への対応、簡素化の工夫など導入に伴う留意事項等を具体的に検討し景気の状況等も勘案しつつ、早期の導入を目指す。」 |
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2. | 中小企業に関連する特例措置の適用期限を延長されたい。
〔理由〕
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3. | 中小企業後継者の円滑な事業承継を支援するための特例措置を創設されたい。 | ①取引相場のない株式の評価が軽減された。 ・類似業種比準方式による評価方法について、より収益性を加味する方法とされるとともに、斟酌率の見直しが行われた。 ・子会社の規模基準のうち従業員数基準の見直しが行われた。 ・類似業種比準方式の併用を認めていない、いわゆる2要素ゼロの会社の株式の評価について、類似業種比準方式の併用を認める措置が講じられた。 ②相続税の延納の利子税率が引き下げられた。 ③その他、相続税については、自民党税制改正大綱において以下のとおり今後の検討事項が示された。 「相続税については、個人所得課税の抜本的な見直しにあわせて、その最高税率の引下げを含む税率構造の見直しや課税ベース等について早急に検討して結論を得る。」 |
要望事項 | 結 果 | |
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1. | 炭素税(CO2税)及びNOxに係る自動車関係諸税のグリーン化等新税の安易な導入は反対である。
〔理由〕 |
導入を阻止できた。 自民党税制改正大綱において以下のとおり今後の検討事項が示された。 「京都議定書の目標達成など環境問題に対する総合的な取組みを進めるため、税制面においては、原因者負担を基本としつつ、環境問題全般に配慮した実効性のある施策について、規制等による環境対策の役割を踏まえながら、幅広い観点から検討する。」 |
社団法人 全日本トラック協会