街でみかけたおもしろトラック(第21回~第30回)
- 第30回「滋賀レイクスターズ」小林運送㈱(滋賀)
小林運送株式会社(本社・滋賀県近江八幡市、小林正樹代表取締役社長、
http://www.marumasa.co.jp/index.php)は、平成21年11月から、滋賀県をホームタウンとするbjリーグ所属のプロバスケットボールチーム「滋賀レイクスターズ」(坂井信介代表)のロゴとチームコンセプトがデザインされたラッピングトラック2台の運行を開始。滋賀県内はもとより、東は関東地方、西は九州地方まで走り、レイクスターズを各地でPRしている。
小林運送は、同チームが発足した2008-2009シーズンからパートナーとして同チームの支援を行っており、ラッピングトラックも「滋賀県で唯一のプロスポーツチームであるレイクスターズを応援し、チームと滋賀県を全国にPRしたい」(小林社長)という同社からの発案によるもの。
トラックに輝くレイクスターズのロゴは、同チームの使命でありbjリーグの理念である「地域密着型球団」を実現すべく、「バスケットボールを中心に滋賀県が『一体=輪』となる」ことを基本コンセプトにデザインされている。バスケットボールの周りに輪、その上にチーム名を配置。中央右の星は、チーム名にある「スター」を表すと同時に、人気選手を意味する「スター」や「勝ち星」を表している。さらに、輪に刻まれた文字
「SHOOTFORTHESTARS」は、チームスローガンを表している。チームカラーは、チーム名の由来である琵琶湖を象徴する青(レイクス・ブルー)を基調とし、星の黄色(スターズ・イエロー)やバスケットボールのオレンジ(暖色)を配して、チームの爽やかさと地域の熱さを表現している。
街なかでも「さわやかできれい、かっこいい」と声を掛けられることもしばしばで、時にはカメラを向けられることもあるという。
小林社長は「今後も、レイクスターズと滋賀県の発展に少しでも貢献していきたい」と話している。
<広報とらっく/平成22年4月15日号掲載>
- 第29回「松尾芭蕉」安永運輸、「伊賀上野城」三重運輸、
「上野天神祭」上野運送、「伊賀忍者」丸山運送(三重県)
三重県伊賀市(内保博仁市長)に本社を構える安永運輸株式会社(森島隆社長)、三重運輸株式会社(柘植一社長)、上野運送株式会社(中野政雄社長)、丸山運送株式会社(堀岡孝社長)の4社は、同市と同市上野商工会議所(木津龍平会頭)が実施する観光PR事業に協力。同市の見所を鮮やかにデザインしたラッピングトラックを運行している。
今年1月には、まず安永運輸が「奥の細道」で有名な、伊賀が生んだ偉大な俳人「松尾芭蕉」をデザインしたトラック(写真①)の運行を開始。そして、このたびラッピングを施した「伊賀上野城」、「上野天神祭」、「伊賀忍者」をデザインした3台が完成。2月28日、同市内で初めて4台が勢ぞろいし、関係者等にお披露目を行った。 これらのラッピングトラックは、伊賀市の見所をトラック側面と後部にデザイン。芭蕉翁のトラックのほかにも、三重運輸のトラックには、藤堂高虎が築き、その美しさから「白鳳城」とも呼ばれる「伊賀上野城」(写真②)を。また、上野運送のトラックには、京都祇園祭の山鉾に似た楼車(だんじり)の巡行と鬼行列が有名であり、国の重要無形民俗文化財に指定されている「上野天神祭」(写真③)を。そして、丸山運送のトラックには、忍者の里として有名であることから忍者装束と手裏剣などが印象的な「伊賀忍者」(写真④)がデザインされている。
4台とも同市の位置関係が一目でわかる地図も描かれており、伊賀市の観光PR効果は抜群。さらに、運転者が『観光大使』の役目も兼ね、観光パンフレットをトラックに積み込み、取引先や声を掛けてもらった人に手渡している。人目を引く大胆なデザインのため、運転者は「配送先等でよく声を掛けられる」という。
安永運輸の森島社長は「市から依頼を受けてすぐ、取引先等へ乗り入れが可能か確かめるなど、万全の準備を整えて協力させていただいている。ラッピングトラック効果で、少しでも地域の活性化と振興のお役に立ちたい」と意気込みを述べている。また、上野商工会議所運輸部会の保田信治部会長は「伊賀は全国的にも誇れる観光資源があることを、全国の皆さんに伝えていきたい」と語り、同市の伊室春利商工観光課長は「観光看板として4台それぞれが全国各地を走り、観光誘致効果を上げてくれることと、大いに期待している」と話した。
<広報とらっく/平成22年3月15日号掲載>
第28回「宮津高校美術部、天橋立、コスモス」河嶋運送㈱(京都)
京都府宮津市に本社を構える河嶋運送株式会社(河嶋義孝社長、http://kawashima-unso.co.jp/)は、社内外に環境問題への取り組みをアピールするため、グリーン経営認証取得を機に、3台のハイブリッド車へ特別なデザインを施している。
これらのラッピングトラックは、平成20年10月から開始した同社の当日便などに活用し、宮津、舞鶴、福知山など京都北部エリアを走行している。
福知山営業所の「宮津高校美術部号」(写真①)は、京都府立宮津高等学校美術部の皆さんがデザインしたもので、20年10月に導入。環境をテーマに、躍動する人、地球、公園の風景などが描かれており、高校生らしいさわやかなデザインに仕上がっている。
21年10月に導入した宮津営業所の「天橋立号」(写真②)は、与謝野町在住の泉谷順子さんに依頼し、日本三景の一つ天橋立を水墨画調にデザイン。背面には「だいすきなあなたがいつも笑顔でありますように」と記されている。
舞鶴営業所の「コスモス号」(写真③)は、河嶋社長の娘さんの紘子さんがデザインし、21年11月に導入。保育園に通っていた頃に描いたコスモスの花を鮮やかにデザインした。
いずれも地域の人々から好評を得ており、「このトラックを見ていると癒されます」と声をかけていただいたこともあるという。
同社は「当社では、全社をあげて環境問題に取り組んでいる。その取り組みを少しでも多くの方に知って頂くきっかけになれば」と話している。
<広報とらっく/平成22年3月1日号掲載>
第27回「長崎の鮮魚、農産物、おくんち」長運㈱(長崎)
長崎市に本社を構え、物流、倉庫、通関など広範囲にわたって事業を展開する長運株式会社(大谷將夫社長、http://www.chouun.jp/)では、地元・長崎を宣伝したいという思いから、自社のトラックに長崎県の水産物や農産物、伝統の祭礼である「おくんち」をペイントし、長崎県を各地にPRしている。
「新鮮な魚はやはり長崎です」と側面に大きく掲げ、水産県・長崎の魚を描いたトラック(写真①)は平成20年12月に導入。長崎港で水揚げされた鮮魚を、東海地方、関西地方、中国地方に輸送している。
長崎県産の農産物をデザインしたトラック(写真②)は18年12月に導入。農産物をはじめ、日用雑貨、食品、機械など鮮魚以外のあらゆるものについて、おもに関西地方に運んでいる。両トラックのもう一方の側面は、いずれも「おくんち」のデザイン(写真③④)。
いずれのラッピングトラックも荷主や地域の人々から好評を得ており、同社は「長崎県の発展と活性化に少しでも貢献できれば」と話している。
<広報とらっく/平成22年2月15日号掲載>
第26回「バルーン号」、「クマちゃん号」、「クジラ号」
東日本液体物流㈱(新潟)
LNG(液化天然ガス)等の高圧ガスや原油の輸送を行う東日本液体物流株式会社(本社・新潟県北蒲原郡聖籠町東港、小山誉紘社長)では、昨年11月から、可愛いクマやクジラ、風船に乗った子供たちなどをデザインした、特大LNGタンクローリー3台を運行している。
LNGタンクローリーは、年々技術革新により大型化が進んでおり、同社で導入した3台のローリーも、現在、国内最大クラスの全長17m未満、第5輪荷重13tの2デフ基準緩和認定トラクタ専用で、最大積載重量は15.1tとなっている。このローリーは大型化を進める同社の目玉車両である。一方、LNGタンクは大きく、異径胴のため、周囲に威圧感を与えかねない。そこで同社では、威圧感を和らげ、環境に優しい印象を持たれるようなデザインをタンクに描くことを発案。未来のイラストクリエーターが在籍する「日本アニメ・マンガ専門学校」(新潟市)にデザインを依頼した。その結果、同校のキャラクターデザイン科に所属する学生3名のデザイン案を採用し、ローリー3台それぞれにペイントを施した。
同社の新潟支店には、子供やイヌ、ネコが風船に乗る「バルーン号」(写真上)と、野山でクマや小鳥が楽しそうに戯れる「クマちゃん号」(写真中)の2台が、庄内支店(山形県)には、海原を気持ちよく泳ぐクジラと里山で生きるカタツムリなどが描かれた「クジラ号」(写真下)が配置された。環境に優しく自然との共生をイメージした、かわいらしいデザインのローリーは、周囲からも好評を博している。荷主企業やタンクメーカーからは、「PRパンフレットに活用したい」との申し出があるほど。また、ドライバーからも、「このローリーなら周囲に気配りしながら優しい気持ちで運転できる」との声が寄せられているという。特大タンクの特性をキャンバスとして活かし、上手にイメージアップに成功した例と言える。
<広報とらっく/平成22年2月1日号掲載>
平成22年新春スペシャル
『ぼく・わたしが思う 安全で安心な環境にやさしいトラック』(社)埼玉県トラック協会
(社)埼玉県トラック協会(横塚正秋会長)主催の「第6回児童絵画作品コンクール」は、平成16年の埼ト協社団法人化30周年を機にスタート。トラック運送業界の社会的地位向上と地域住民との交流促進、そして未来のトラック輸送産業を担うこども達に、早くからトラックへの親しみを持ってもらおうという目的のもの。県教育委員会を通じて、県内すべての小学校に作品を募集。初年度こそ約1,100作品の応募だったが、県内での認知度も年々向上し、昨年の応募総数は5,491作品にもなった。
この応募作品の中から、県の美術教育連盟、教育委員会の協力のもと、国土交通省埼玉運輸支局長賞、県知事賞、県警本部長賞、埼ト協会長賞などの8賞について、低・中・高学年別に合計24作品の入賞作品が選考された。入賞作品は、合計8台のトラックの左側面にラッピングされ、これらのトラックは、1年間にわたり全国で活躍している。また、作品を掲載したカレンダーも全小学校と会員へ配布するなどしている。
埼ト協では、社会貢献事業として、コンクール以外でも、「トラック型防犯ブザー」をおよそ7万人の新1年生に配布しているほか、幼児向けオリジナル絵本「ビッキーさんのトラック」の制作・配布なども行っている。
小松崎義彦専務理事は、「こども達がトラック運送業界に就職してくれれば、本来の目的を達成できますが、『小学生のころトラックのブザーをもらった』『絵画コンクールで入賞した』など、こども達の思い出の一ページに残るだけでも、これらの社会貢献事業の意義があると思います。また、作品をトラックにラッピングしていただいている会員さんからも『こども達の作品を載せているトラックは、とくにいつも綺麗にしているし、事故もない。お客様からも好評』と声をいただくなど、各方面からお褒めいただいています」と話す。
埼ト協では、今年も第7回目のコンクールを予定し、今回以上の応募総数を期待するとともに、こども達の夢と希望が満載となったトラックの作品を楽しみにしている。
写真①【 国土交通省関東運輸局埼玉運輸支局長賞 】
(左)「オプティマスプライム」川越市立月越小学校・2年 篠澤秀紀さん
(中)「スターゴーがとんだよ」騎西町立高柳小学校・3年 小倉拓真さん
(右)「学校のない所に住む子供たちに学校を運ぶトラック」さいたま市立沼影小学校・6年 細野海月さん
写真②【 埼玉県知事賞 】
(左)「お知らせ トラック」北本市立北小学校・2年 田村こころさん
(中)「太陽光と風力発電でショベルを動かして走るトラック」さいたま市立仲町小学校・4年 牧野桂一さん
(右)「かぞくとのる夢のドライブカー」三郷市立戸ヶ崎小学校・5年 稲舛歩さん
写真③【 埼玉県警察本部長賞 】
(左)「夏の水ぞくかん」入間市立黒須小学校・2年 小林和矢さん
(中)「野原にお花をさかせよう!」さいたま市立大東小学校・4年 茂手木瑛美さん
(右)「どこでも温泉トラック」川口市立並木小学校・6年 大津彩さん
写真④【 (社)埼玉県トラック協会会長賞 】
(左)「トラック スーパーマーケット」三郷市立後谷小学校・1年 照井智也さん
(中)「天の川を走るうちゅうトラック」久喜市立太田小学校・4年 鈴木晴貴さん
(右)「水陸両用のトラック」桶川市立日出谷小学校・5年 酒井慶大さん
写真⑤【 埼玉県教育委員会教育長賞 】
(左)「ゆめのとらっく」久喜市立太田小学校・1年 土井美沙季さん
(中)「未来のシャボン玉工事トラック」三郷市立立花小学校・3年 ジャムフィー光さん
(右)「ハートフルトラック~体の不自由な人のために観光地を運ぶトラック~」杉戸町立西小学校・5年 河西慧奈さん
写真⑥【 NHKさいたま放送局長賞 】
(左)「にじのトラック」川越市立山田小学校・1年 石神絵湖さん
(中)「エコロジー」久喜市立久喜小学校・4年 三島望さん
(右)「世界中の人々を助けるソーラートラック」羽生市立岩瀬小学校・5年 田中杏我さん
写真⑦【 朝日新聞さいたま総局長賞 】
(左)「ソーラートラック」鶴ヶ島市立長久保小学校・1年 稲田馨さん
(中)「どこまでも走るよGO!!バード・トラック」鳩ヶ谷市立桜町小学校・4年 三木裕太郎さん
(右)「 “世界中を飛ぶよ” どこでもトラック」川口市立芝富士小学校・5年 月脚信之介さん
写真⑧【 埼玉新聞社社長賞 】
(左)「ロケットみたいなトラック」川口市立戸塚北小学校・2年 ジェイヴィ ヴィンセントさん
(中)「海の中のプールトラック」三郷市立後谷小学校・3年 濱ひよりさん
(右)「ソーラートラック」杉戸町立杉戸第三小学校・6年 倉持健亮さん
<広報とらっく/平成22年1月1・15日号掲載>
- 第25回ポートラインサービス㈲(大分)
大分県南東部の佐伯市は、瀬戸内海からの潮流と黒潮がぶつかり合う豊後水道に面する。さらに複雑に入り組んだリアス式海岸という特殊な地形で、栄養豊富なこの海域には魚が餌付きやすい。ブリやヒラメの養殖も盛んで、年間を通してさまざまな魚介類を楽しめ、まさに、まち全体が魚の宝庫だ。地元では「佐伯寿司海道」「ぶんご丼海道」として積極的にPRしている。
ポートラインサービス有限会社(土井克也社長)は、そんな豊後水道の幸を同市鶴見漁港から全国に輸送する。さらに、土井社長は、こうした地元の魚介類を日本中にPRするアイデアマンでもある。
そんななか昨年6月、東九州自動車道の佐伯開通に併せ、地元観光協会やボランティアで組織する日豊海岸ツーリズムパワーアップ協議会は、大分県トラック協会などと共同でラッピングトラックを企画。土井社長も自社トラックの提供を快諾した。
ラッピングのデザインを担当したのは、地元テレビ局の人気レポーター岩崎朋美さんと、同市で居酒屋を経営し地元で水揚げされた魚介類を提供する大竹郁さんだ。
土井社長の地域おこしの思いはこれにとどまらず、さらに「日本人は魚を食え!」と側面に大きくデザインしたトラックも制作。
土井社長にラッピングトラック導入の効果を聞くと、「地元や魚のPR効果はもちろん、ドライバーが常に見られているという意識から、車間距離やクラクションを鳴らさないように気を遣うようになった。運転マナーが向上して、結果的に安全運転になった」と話す。
土井社長はこのほかにも地元水産品PRのため、積極的にイベントも企画する。先月28日には、同市鶴見水産基地で「つるみ半島男の港市。」を開催。昭和の港町をイメージした会場で、新鮮な海の幸がその場で振る舞われたり、10月に同社で導入したばかりの、荷台を寿司カウンターに仕立てた「トラック寿司BAR」も登場した。この港市は今月末にも開催される予定だ。さらに、年明けには東京都心で同社トラックにより輸送する物産展などの企画も予定する。こうした取り組みに関心を寄せた水産庁などの行政機関や県内外の漁協関係者の視察も相次いでいる。
土井社長の夢は世界にも拡がり、アメリカやノルウェー大使館職員との交流のほか、おととしは地元の漁協職員らとともに中国・大連で豊後の魚をPRする交流会を開催。寿司の試食会には200人が並ぶ大盛況となった。これを目の当たりにし、将来の中国市場にも期待を寄せる。
写真①:岩崎さんデザインによる「ともちゃん号」は、側面に「日豊海岸ぶんご丼海道」と大きく掲げ、アジやイカなどが可愛らしく描かれている。後面には「大分が誇る県南の海佐伯市 津久見市 臼杵市」と地域をPR。
写真②:「おおたけ号」は、側面に大波に翔び跳ねるイセエビやヒラメ、鯛など。後面には「宗麟の舌で踊るよ豊後鯛 毛利 稲葉の殿様の 今宵の宴は魚三昧 遥か城下の勝手口 翔んで跳ねるは鯵の群れ」と、戦国武将も好んだ魚と紹介。
写真③:土井社長は、地域おこしへの思いから「日本人は魚を食 え!」と側面に大きくデザインしたトラックも制作。後面 には「豊後と日向の海の男が命を懸けたこの魚」とデザイ ンしている。
<広報とらっく/平成21年12月25日号掲載>
- 第24回『YES!グッドライダーNO!酔っぱライダー』㈱ニシヒロ(福岡)
株式会社ニシヒロ(本社・福岡県福岡市、西尾史郎社長http://www.2416.jp/)は、顧客であるハーレーダビッドソンジャパン株式会社(本社・東京都港区、ロッド・コープス代表取締役http://www.harley-davidson.co.jp/)が進める飲酒運転撲滅に対する取り組みの一環として、12トントラック2台のデザインを、「YES!グッドライダーNO!酔っぱライダー」と「HARLEY-DAVIDSON交通安全」に一新。日本全国の販売店にハーレーダビッドソンの配送を行いながら、飲酒運転撲滅を訴えている。
トラックのデザインはハーレー社の社員から公募により決定。シリアスになりがちなテーマを独自のユーモアとデザインで表現している。「HARLEY-DAVIDSON交通安全」は平成18年12月から、また、酔っ払いとライダーをかけ合わせた「NO!酔っぱライダー」は19年2月から導入した。
ハーレー社では、「『YES!グッドライダーNO!酔っぱライダー』をスローガンに掲げた取り組みは、社会とお客様に飲酒運転の撲滅を訴えるものです。トラックデザインに限らずに、ステッカーやグラス等のグッズを製作するなど、全社を挙げて取り組んでいます」と話す。「HARLEY-DAVIDSON交通安全」は、ブランドイメージと交通安全を結びつけた斬新なデザイン。トラックとオートバイの安全を同時にPRするものになっている。 いずれのトラックも見る人に大きなインパクトを与えるデザイン。幅広い年齢層に好評で、飲酒運転撲滅運動の浸透に一役買っている。
<広報とらっく/平成21年12月5日号掲載>
第23回『楽天イーグルスたまご』関東運輸㈱色麻営業所(宮城)
関東運輸株式会社(本社・群馬県前橋市、井川康夫社長http://www.kanto-unyu.co.jp/)の色麻営業所(宮城県加美郡色麻町)では、同社のお客様であるイセ食品株式会社(本社・埼玉県鴻巣市、伊勢俊太郎社長http://www.ise-egg.co.jp/)の地域限定商品である「楽天イーグルスたまご」を全面にラッピングしたトラックを運行している。この「楽天イーグルスたまご」は、イセ食品とプロ野球チーム「東北楽天ゴールデンイーグルス」とのオフィシャルライセンス契約から誕生した、東北エリア限定の人気卵商品。このデザインのトラックは、楽天球団の仙台進出に伴い、同商品の発売が開始された時期から走っているもので、イセ食品の宮城県色麻工場から東北地方の各量販店などへ配送している。
このトラックが所属する色麻営業所の早坂安喜所長は「地元仙台を本拠地にする楽天イーグルスのラッピングは人気もあり、小学生から大人まで注目の的。このトラックが走ることで応援になれば」と話している。
今年は、初のクライマックスシリーズ進出を決め、日本シリーズ出場を狙う楽天イーグルス。球団誕生当時は、『強豪のたまご』のようなチームだったが、たまごの殻を破って強豪チームとして大きく羽ばたき、巣立とうとしているようだ。
<広報とらっく/平成21年10月15日号掲載>
- 第22回『紀伊山地の霊場と参詣道』㈱中川運送(和歌山)
和歌山県「紀伊山地の霊場と参詣道」が世界遺産に登録されたのは平成16年の7月。登録の1周年記念事業として17年8月から、和歌山県の走る広告塔として高野山、熊野三山、吉野・大峯の風景をラッピングしたトラックが出発した。このトラックは、和歌山市に本社を構える㈱中川運送(中川武也社長)のトラックで、当初は2年間の予定だったが、いまだに色あせないラッピングはそのままに、現在でも和歌山と首都圏の幹線輸送で運行している。ラッピングトラックは、和歌山県と和歌山県観光連盟、和歌山県トラック協会などの協力のもと、ボディ両側面と後面計3面に高野山・熊野などの風景写真を掲出している。
世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」は、三重、奈良、和歌山の3県にまたがる「山岳霊場」と「参詣道」、および周囲を取り巻く「文化的景観」が主役であり、世界でも類をみない資産として価値の高いもの。トラックには高野山壇上伽藍、奥の院参道、熊野本宮大社、熊野速玉大社、熊野那智大社、大門坂、那智の火祭り等の写真がラッピングされ、注目度も高い。4年前の初運行の際には、お客様の事務所でも話題になったという。地元のトラック運送事業者には「坊さんのトラック」として親しまれているが、スタート当初からの乗務担当・和田尚幸さんは「ありがたいトラックに乗せてもらっています」と安全運行に努めている。同社配車係の貴志行雄さんは「今後も和歌山のPRのため協力を続けたい」と話している。
<広報とらっく/平成21年9月15日号掲載>
第21回『紀州レンジャー』㈱宝樹(和歌山)
和歌山県の認知度を高めるため、県とNPO法人和歌山観光医療産業創造ネットワークが協働で取り組んでいる「紀州レンジャープロジェ クト」(http://www.kishu-ranger.jp/)に協力して、株式会社宝樹(宮澤俊也社長、http://www.hojust.com/)は、大型トラック「紀ノ國戦隊紀州レンジャー号」を走らせている。
「紀ノ國戦隊紀州レンジャー」とは、和歌山の素晴らしい自然や環境を守るため、県を代表する特産物から誕生した正義の味方。任務は「環境保護活動」「和歌山物産の認知」「地場産業活性」である。紀州レンジャーは「クジレンジャー(鯨)」と「タチレンジャー(太刀魚)」の父であり、水産業を活性化させている『海』。「ミカンレンジャー(有田ミカン)」と「スミレンジャー(備長炭)」の父であり、林業を活性化させている『山』。農業や林業を活性化させている『川』を父として生まれた。このほか、「ウメレンジャー(南高梅)」、「キンザンジミソレンジャー(金山寺味噌)」、「メハリズシレンジャー(めはり寿司)」、「ピーチレンジャー(桃)」、「タイレンジャー(鯛)」、「カキレンジャー(柿)」という和歌山の特産オールスターで構成されている。なお、和歌山を本拠地とするプロ野球・関西独立リーグの「紀州レンジャーズ」のチーム名、キャラクターなどはこれに由来している。
このトラックを運転している内山雅文さんは「ユニークな車体ですので、どこに行っても目立ち、一般の方からもよく声を掛けていただいています」と笑顔もほころぶが、和歌山特産物のPRという戦隊の目的は忠実に守っているようだ。レンジャーはスーパー戦隊シリーズの製作プロダクションである東映㈱から正式に許諾されている本格派。「ゆるキャラ」が流行するこの世にあって、本格的に人の心に残る硬派なキャラであることも間違いない。
<広報とらっく/平成21年8月5日号掲載>