街でみかけたおもしろトラック(第41回~第50回)
第50回 『巨大うなぎパイトラック』 ㈱ヤマウチ(静岡県)
- ㈱ヤマウチ(本社・静岡県浜松市、山内良友社長、http://www.y-transport.jp/)は、昨年から、荷台に全長6mの巨大な「うなぎパイ」の模型を搭載した「うなぎパイトラック」を走らせている。
同社の荷主である老舗菓子メーカー㈲春華堂(http://www.shunkado.co.jp/)は、浜松土産として知られる「うなぎパイ」が、昨年生誕50周年を迎えたことから、年間を通じて様々な記念イベントを企画。この中心事業として位置付けたのが、「うなぎパイトラック」による全国各地でのキャラバンだった。
通常、「うなぎパイトラック」は、製造工程の見学等ができる「うなぎパイファクトリー」に展示され、来場者の目を楽しませているが、イベントの開催に合わせて、巨大「うなぎパイ」とイベントに必要な資材を全国各地へと輸送。これまでに関東、関西方面でのイベントで活躍した。3月には東北方面で行われるイベントに運行する予定となっている。
ちなみに、模型の「うなぎパイ」は、鉄骨フレームと発泡素材の樹脂、袋は塩化ビニール製で、印刷の文字や袋のシワ、風合いに至るまで細部にわたって忠実に再現されている。体積は本物の「うなぎパイ」の2万本分に相当し、存在感は抜群だ。なお、このトラックをモデルにしたトミカのミニカーも、1月から3千台の限定で販売されている。
ヤマウチの山内社長は「『うなぎパイ』生誕50周年記念にふさわしい車両を作り、こうして走らせることができて、大変嬉しく思います。街ではこのトラックを写真撮影する方の姿が多く、大変好評であると感じています。イベント開催の際には、ツイッターなどで各地から目撃情報が報告され喜ばれるなど、お客様が笑顔になるお手伝いをさせていただいていると思います」と話している。
<広報とらっく/平成24年3月1日号掲載>
第49回 『さがぐらし』 久米運送㈱(佐賀県)
- 久米運送㈱(本社・佐賀県佐賀市、久米章也社長)は、佐賀市定住サポート「さがぐらし」をPRしたラッピングトラックを、佐賀~東京間で運行している。
佐賀市では、団塊世代の退職者が多く見込まれる首都圏の居住者を対象に、同市への定住促進を図る事業を実施している。同事業の一環として、首都圏在住の佐賀市(佐賀県)出身者に、定住促進広告を貼ったラッピングトラックを見てもらうことで、ふるさとを思い起こさせるとともに、 県出身以外の人でも佐賀市へ移住したいという人に対し、同市への定住サポートのホームページ(http://www.city.saga.lg.jp/live_support/)にアクセスしてもらうことが目的。
トラックの側面には、同事業のロゴマーク、「“さがぐらし”はじめませんか?」のメッセージを強調。また、わかば色一色の図柄が、「“さがぐらし”はじめませんか?」のキャッチコピーを際立たせ、ホームページへのアクセスを促している。
<広報とらっく/平成24年2月15日号掲載>
第48回 『ぎふ清流国体・ぎふ清流大会』 マルエイ運輸㈱(岐阜県)
マルエイ運輸㈱(本社・岐阜県岐阜市、中村滋男社長、http://www.maruei-transport.co.jp/)は、「ぎふ清流国体」「ぎふ清流大会」の開催に合わせ、両大会のPRシールを貼ったタンクローリーを走らせている。
「ぎふ清流国体」の冬季大会は1月28日から開催されており、本大会は9月29日から、障害者スポーツ大会の「ぎふ清流大会」は10月13日から開催される。
同社では、地元で開催される両大会に何か協力できないかと検討し、ローリーのタンクにPRシールを貼って、走る広告塔となることを発案。県に協力を申し出て実現した。
タンクには、「ぎふ清流国体」「ぎふ清流大会」のロゴのほか、国体のマスコットキャラクターである「ミナモ」が鵜飼いなどをしているイラストが描かれている。「ミナモ」は、キラキラした川の水面(みなも)に住んでいる妖精をイメージしたもので、「清流の国ぎふ」をPRする役割も担っている。
同社では「地元の岐阜県をはじめ東海地方でこのタンクローリーを走らせることで、大会ムードを盛り上げていきたい」と話している。
<広報とらっく/平成24年2月1日号掲載>
平成21年新春スペシャル
『山形市トラック観光大使プロジェクト』 寒河江物流㈱、㈱ティスコ運輸、晃永運輸㈱、トヨタライン㈱ (山形県)
【山形のさくらんぼ】
【蔵王温泉スキー場】
【山形山寺】
5台が「山形市トラック観光大使」
であることを誇る統一ロゴ
(石沢菜央子さん)
【山形花笠】
【日本一の芋煮会フェスティバル】
動く広告塔「トラック」で観光・物産を
PR全国を走るトラックに山形の名物をデザインして、山形市をPRしようという「山形市トラック観光大使プロジェクト」が昨年から進行中だ。山形市が中心となって進められているこのプロジェクトに協力しているのが、山形県トラック協会(武田忠一会長)の青年部(後藤智樹部長)である。
青年部傘下運送事業者の大型トラック5台に、山形の名物・魅力をデザインし、ラッピングを施して通常運行に使用することで、山形市の認知度向上と観光PR効果をねらっている。
ラッピングトラックは、「山形山寺」(寒河江物流㈱、後藤智樹社長)、「蔵王温泉スキー場」「山形のさくらんぼ」(㈱ティスコ運輸、菅原茂秋社長)、「日本一の芋煮会フェスティバル」(晃永運輸㈱、野口雅生社長)、「山形花笠」(トヨタライン㈱、斉藤和博社長)の5台。トラックの左右側面と後面にデザイン画のラッピングを施した。
地元の学生が5台をデザイン
ラッピングのデザインは、地元山形市の東北芸術工科大学(根岸吉太郎学長)デザイン工学部グラフィックデザイン学科の学生によるもので、山形県ト協、市民審査委員、山形市関係者、同大学教授らが審査員となり、5作品を選出した。
また、昨年7月25日には、夏祭りシーズンにちなんだキャンペーンとして出発式が行われた。式には市川昭男山形市長も出席し、「トラック運送事業者に全面的にご協力いただき感謝している。迫力ある市の広報媒体として、山形市の元気と素晴らしい資源があることをPRしてほしい」とあいさつ。武田会長は「青年部のラッピングトラックが山形市の観光大使として全国で活躍できることは光栄なこと。山形市の広告塔としての役割が果たせるよう大いに期待している」と祝辞を述べた。
この5台のトラックは今後5年間にわたり、首都圏や関西圏を中心に、全国各地を駆け巡りながら山形市の観光、物産をPRしていく。
デザイン紹介
・トラック全体でサクランボのシロップ漬けを運んでいるように見える「山形のさくらんぼ」(上野ゆかりさん)
・蔵王の樹氷をユニークにキャラクター化した「蔵王温泉スキー場」、山寺と「奥の細道」で俳句を詠んだ松尾芭蕉を同時に紹介する「山形山寺」(以上2点・長谷川圭介さん)
・花笠まつりを華やかに描いた「山形花笠」(河辺愛香さん)
・芋煮会フェスティバルで使う原寸大の直径6mの大鍋など大きさを視覚で伝える「日本一の芋煮会フェスティバル」(桑久保直美さん)
<広報とらっく/平成24年1月1・15日号掲載>
第47回 『ちくほうみらいごう』 日鐵運輸㈱ (福岡県)
日鐵運輸㈱(本社・福岡県北九州市八幡東区、髙﨑義則社長
http://ntc.ntsysco.co.jp/index.html)は、子供たちが描いた絵をラッピングしたLNG(液化天然ガス)タンクローリー「ちくほうみらいごう」を走らせている。
同社は新たに14㌧積タンクトレーラーを導入したが、威圧感があり、周囲に怖いイメージを与える可能性があった。そこで、「どうせ目立つ存在なら、興味を持ってもらおう」という逆の発想で、筑豊地区の将来を担う子供たちに、自分がなりたいもの・夢(職業等)を絵にしてもらった。
車体の絵は直方ガス㈱の協力で、直方市内の幼稚園・保育園児に約100枚の絵を募集した。
当初は選考した絵だけを採用する予定だったが、せっかくなので全員の絵を使い、全体をアレンジした。
同社は「ドライバーは走行中に子供たちから手を振られたり、信号停車中に携帯電話で写真を撮られるなど、周りの視線を感じるそうです。
当初は恥ずかしいとの声もありましたが、今では車庫に帰ると入念に洗車するなど、このトラックに誇りを持っています」と話している。
<広報とらっく/平成23年12月25日号掲載>
第46回 『鷲羽山、下津井たこ、瀬戸内の夕日、岩象』 藤森運輸㈱(岡山)
藤森運輸株式会社(本社・岡山県倉敷市、藤森元則社長、http://www.fujimoriunyu.co.jp)は、創業50周年の記念事業の一環として、今年7月から倉敷市児島の魅力をPRするトラック2台を走らせている。
トラックの側面には、児島半島の最南端に位置し、倉敷市の代表的な観光地の一つとなっている鷲羽山や、漁業が盛んな地区として有名な下津井のたこ、瀬戸内の水平線に沈む夕日、国の天然記念物指定を受けている象岩が鮮やかに描かれている。
配達先のお客様の評判も良く、「トラックと並んで一緒に写真を撮らせてほしい」と声をかけられることもあるという。
同社では「地域に恩返しをしたいとの気持ちから、今後もこのようなトラックを少しずつ増やしていき、全国に児島の魅力を発信していきたいです」と話している。
<広報とらっく/平成23年11月15日号掲載>
同社では、平成28年11月、倉敷市の観光をPRするラッピングトラック1台(写真)を導入。倉敷の走る広告塔として、東は静岡県から西は九州方面までを走行し、地元の魅力を伝えている。
第45回 『西郷どん』富士運輸㈱福岡支店 (福岡)
- 富士運輸株式会社(本社・奈良市、松岡弘晃社長、http://www.fujitransport.com)福岡支店(糟屋郡須惠町、栗田武彦支店長)では、同支店の名物ドライバーである「西郷どん」(前田祐輔さん)をペイントしたトラックを全国各地で走らせている。 前田さんは、西郷隆盛と似ているその容姿から、「西郷どん」と社内外問わず呼ばれており、同社では看板車両を作りPRすることを企画。トラック背面のデザインは、東京・上野の西郷隆盛像の前で撮影されたもので、ナンバープレートの登録番号も「3150」(サイゴー)と徹底してこだわっており、このトラックは前田さんが自ら運転している。また、日本を少しでも活気づけたいとの想いから、「がんばろう日本!」というメッセージもペイントした。 このラッピングトラックの評判は上々で、配送先で荷主や他の事業者とのコミュニケーションツールとして役立っているほか、走行中は一般の方からカメラを向けられることもあるという。 同社は「このラッピングトラックを見た方が感心したり笑ったり驚いたりと、何か前向きなものを感じていただけたら幸いです」と話している。
<広報とらっく/平成23年11月1日号掲載>
第44回 『すだちくん』 徳島通運㈱(徳島)
- 徳島通運株式会社(本社・徳島県徳島市、近藤卓郎社長)は、徳島県のイメージアップを目的として、県のマスコットキャラクターである「すだちくん」をデザインしたラッピングトラックを走らせている。
同社では、地元企業として地域社会に貢献するため、県の豊かな自然や伝統文化などを全国にアピールすることを考え、走る広告塔としてラッピングトラックを企画。 県から「すだちくん」の使用について承認を受け、県のキャッチフレーズ「いけるよ!徳島」と組み合わせたデザインをトラック荷台の両側面にペイントした。このラッピングトラックは、関西方面を中心に青果物や飲料などを輸送している。
荷主や地元の方々からは「シンプルでわかりやすく、徳島県のアピールにつながる」などと評判も良いという。 同社は「こうした県と連携した取り組みは初めての試み。今後も県の方々と協力し、県のイメージアップに努めていきたい」と話している。
<広報とらっく/平成23年10月1日号掲載>
第43回 『袋田の滝、りんご、男体山』 (有)奥久慈運輸(茨城)
- 有限会社奥久慈運輸(本社・茨城県大子町、滝常容社長)は、大子町観光協会から依頼を受け、大子町をPRするデザインを施したラッピングトラックを走らせている。
荷台の側面には、日本三名瀑のひとつに数えられ、大子町の代名詞ともいえる「袋田の滝」の氷瀑や名産のりんご、男体山などが描かれている。
このラッピングトラックの評判は上々で、「袋田の滝が大子町にあることを初めて知った」など一般の方から声をかけられることもあり、ドライバーはラッピングトラックの影響力の大きさに驚いているという。
同社の滝社長は「東日本大震災による風評被害などにより、大子町は観光客が激減しています。多くの方に足を運んでいただけるよう、今後も様々なPRに対応していきたいと考えています」と話している。
<広報とらっく/平成23年9月1日号掲載>
第42回 『湘南の海、カモメ、ヨット、朝焼け』 ㈱湘南セントラル輸送(神奈川)
- 株式会社湘南セントラル輸送(本社・神奈川県平塚市、安原明社長)は、LPガスのイメージアップを図るため、タンクローリー車に湘南をイメージしたデザインをラッピングしている。
ラッピングトラックのデザインは安原社長が立案したもので、湘南の海やカモメ、ヨット、朝焼けが描かれている。
同社では7年前からラッピングトラックを導入し、その後徐々にデザインを変更、昨年から今のデザインとなった。 現在では保有する全車両にデザインを施し、LPガスを神奈川県、栃木県、東京都を中心に輸送している。
このラッピングトラックは、「鮮やかなデザインでクリーンなガスがイメージできて良い」と荷主からの評判も上々で、走行中は一般の方からカメラを向けられることもあるという。
安原社長は「ガス輸送は周囲に威圧感を与えかねないため、環境に優しくクリーンな印象を持たれるようなデザインを企画しました。注目されることで、ドライバーのモチベーションの向上にもつながっています」と話している。
<広報とらっく/平成23年7月15日号掲載>
第41回 「がんばろう!日本」 中部貨物㈲(鳥取)
- 中部貨物有限会社(本社・鳥取県倉吉市、河野俊一社長、http://www.chubu-kamotsu.jp/)は、東日本大震災の被災地復興を願い、荷台側面に「がんばろう!日本」のメッセージを記したトラックを4月から走らせている。 同社は3月19日から3日間かけ、鳥取県との災害協定に基づき、水、毛布などの緊急支援物資を仙台市まで輸送した。輸送を担当した同社の中田実さんは「被災地は余震が続いており、恐怖を感じた」と当時を振り返る。
地元では、このラッピングトラックについて、「見た人に元気を与えるすばらしい取り組みですね」などと声をかけられることもあるという。
河野社長は、「被災地から遠く離れた私たちも被災地を応援する気持ちを忘れないためにトラックにラッピングを施した」と話す。
<広報とらっく/平成23年6月15日号掲載>